佐藤 拓也
「声優が好き!」その気持ちさえあれば。挫折してもきっと支えてもらえる
特別講演を受けた2 年生はTSA第16期生。10日後に“卒業公演”が、その直後には“ 学内オーディション”も控えている。正念場のこの時期に、9 期上の先輩、佐藤拓也さんが来校!  母校を巣立ってからの9 年間でどうやって道を切り拓いたのか、そのヒントとなる言葉は後輩たちへのエールにも聞こえた。

演技初心者だから基礎の基礎から学べるTSAに

<TSA市原理事長>(以下、市原)

数々の外画で主役を務めアニメでも大活躍!そもそもなぜ声優を志したんですか?


<佐藤拓也>(以下、佐藤)

男の子だったら誰でもあると思うんですが、子供の頃は「ヒーローになりたい」という変身願望があって。そういう単純な思いから目指しました。実は入学するまで芝居をやったことがなかったんです。だから、本当に基礎の基礎から教えてもらえる学校で学びたかった。


<市原>

実際、どうでしたか?


<佐藤>

1年目は毎日が楽しかった!好きなことができる喜びでレッスンに夢中に。2年に上がると、1年目に培ったものを、ワンランク高めなくてはいけなくて。どうのっけたらいいのか分からず、厳しかったですね。


<市原>

みんな悩みながら成長します。思い出深いことは?


<佐藤>

やっぱり『卒業公演』です。みんなで芝居を創る作業は、意見が絶対にぶつかるんですよね。でもぶつかった後で生まれるものがあり、それを互いに理解した上でやるということも学べる貴重な場でした。


<市原>

同じ学生でも、入学時と卒業公演時を比べると、別人のよう。技術はもちろん躍動感まで全然違うからね。2年間共に学んだ仲間と燃焼する、あの感動は生涯忘れないでしょう。


<佐藤>

まさに感動体験! みんなも絶対に泣くと思うよ。


<全員>

(しみじみニッコリ)


<市原>

今はこの教室に簡易舞台を設けて稽古ができ、中継で他の教室でも観られるんです。


<佐藤>

すごい!当時は教室の取り合いで喧嘩でした(笑)。


コミュニケーションに気付いたら一気に楽しくなった

<市原>

学内オーディションで賢プロダクションへ。初仕事は?


<佐藤>

レーガン大統領のボイスオーバーでした。外国の方の声の音量を小さくし、そこに翻訳の声をのせるものです。ほんの一言なのに10回もVTRを観て。


<市原>

佐藤さんは一生懸命に稽古をしそうだね。


<佐藤>

個人差はありますが、稽古しすぎも良くないと思うんです。練習したものを現場でそのまま出すと、必ず失敗する。


<全員>

おー。


<佐藤>

芝居はコミュニケーションなので。自分の中でこのシーンだからこんな言い方で…と決めちゃうと、いざ現場に入って違う角度からセリフを投げられた時に固まってしまい対応できない。芝居にならないんです。


<市原>

空気を読む勘が大事。


<佐藤>

瞬発力も。どれだけ芝居を観ているかも影響しますね。


<市原>

なるほど。そこから昇り龍のように主役に抜擢されて。


<佐藤>

最初はいっぱいいっぱいで緊張しかなく、でもある瞬間から一気に楽しくなっちゃって。少し慣れてきた頃に、周りの人が僕に対して、芝居で、コミュニケーションを取ろうとしてくれていることに気付いたんです。だから本当に一つの作品をみんなで作る仕事なんですよね。


<市原>

経験したことを積み重ねながらも、毎回が新しい挑戦ですね。


<佐藤>

はい、いろいろ研究をして引き出しを増やしています。そして使ったことがない引き出しを探すのが僕の新しい挑戦です。「この引き出しを開けたらどうなるんだろう」というのを現場に持ち込み、監督さんとディスカッションしながら制作。


<市原>

全ては研究から始まっているんですね。では、皆さんからも質問しましょう。


<学生>

事務所の養成所のレッスンは週1、2回の所もありますが、他の日はどんなことをしたらいいのでしょうか?


<佐藤>

ボイストレーニングなど、同じ方向性にある習いごとをするといいと思います。また一人暮らしをし、バイトをするのもいいです。実家を離れれば、自分がやりたい仕事に就こうとする自覚が持てます。親に反対された人は「親の言うことを聞かずにここにきた」と背負うものもある。その覚悟は「なんとしてもプロになる!」という力を与えてくれます。


<学生>

僕はモチベーションの浮き沈みが激しいのですが、どうやってモチベーションを維持されていますか?


<佐藤>

「声優が好き!」という気持ちさえあれば、挫折しそうな時も自分を助けてくれるはず。皆さんも「この仕事をやりたい!」と思った、ピュアな気持ちを忘れずにいてください。全てはTSAを卒業してから始まります。僕もまだ新人なので一緒に頑張りましょう。


<学生>

ありがとうございました!



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