GRADUATES
第一線で活躍する多くのTSAの卒業生たち
81プロデュース所属
米内 佑希
主な出演作アニメ
- 『チア男子!!』坂東晴希(主役)
- 『ピアシェ〜私のイタリアン〜』北原マロ
- 『デスティニーチャイルド』主人公(主役)
- 『あんさんぶるスターズ!』仁兎なずな
- 『スーパーボンバーマン R』黄ボン ほか
自声を大切にした役者になりたい
卒業公演のボーカルは秋田の友人とユニットを組んで
ー ご出身は?
米内 秋田県横手市です。
ー どんな学生でしたか?
米内 目立つほうではないけれど、生徒会や放送委員だったので声を出すことは好きでした。中学3年の時には、地元の学生たちによる合同文化祭「小中高フェスタ」で歌ったんですよ。市民会館が初ステージ。
ー 卒業公演でもボーカルのステージに立っていましたね。
米内 その時にユニットを組んでいた髙橋君は、実は高校の同級生。もともと僕は、公立大学の教育学部を受験するつもりだったけれど「うちの学校に声優になりたい子がいる」と噂で聞いて。それが髙橋君。興味をそそられて声をかけたら、TSAのパンフレットを 見せてくれたんです。「これは行かなきゃ!」 と思い立ち、すぐに体験入学に参加して、AO入試で入りました。
ー 何がそこまで動かしたんでしょう。
米内 講師陣に、アニメ『名探偵コナン』阿笠博士役の緒方賢一先生がいらっしゃったこと。市原理事長が書かれた『しゃべりを仕事にする本』も読み、ここに行けば何か知らなかったことがわかるかもしれないという気持ちにも...。実際、体験入学から刺激的で、年齢もそんなに違わない在校生スタッフのアテレコの実力の高さに驚かされました。
ー 上京して新生活はいかがでしたか?
米内 食事から洗濯から自分でやらないと何も進まない毎日(笑)。朝も自分で起きなきゃ遅刻だし。楽しいけれど、親のありがたみを改めて知りました。
ー 思い出深いレッスンは?
米内 最初はすごく嫌だったのが、基礎トレーニング。発声、発音、アクセントの繰り返しで、「読み間違えないように」って何度も言われ。もう面倒くさいな...って(笑)。でも、2年になって基礎の大切さを痛感。せっかくカッコイイ役でも、滑舌が悪かったら台無しなんだなって。役者として生きていく以上、必須のトレーニングでした。
イメージを膨らませて自分で台詞を考えるガヤ
ー 卒業後は81プロデュースの養成所へ。
米内 はい。演技の授業や声楽のほかに、ダンス、日本舞踊、空手のレッスンも受けています。
ー 空手まで?
米内 肉体訓練にもなるし、集中力が身につきます。浴衣の着方から教わった日本舞踊では、日本人らしい所作を学んでいます。また演技の授業では、定期的にクラス替えが行われます。オーディション結果だけではなく、ふだんの授業の様子も審査の対象となるので、毎回、緊張感満載です。
ー 現場の経験は?
米内 アニメーションのガヤなど何度かやらせていただきました。ガヤは、試合中の歓声などその他大勢の役割なんですが、しっかりと場面のイメージを膨らませて自分で台詞を考えなくてはいけないので、とても難しいです。不用意にしゃべったことも、しっかり録られてしまうので。
ー 今の目標は?
米内 第一線でご活躍されている方々を現場で目の前にして思ったのは、役になりきるのは当然だけど、その前に、本人がちゃんとそこにいるということ。その人が、その役を演じているんです。事務所の方からは「話し声が一番いい声だから、その声を活かせるようにしなさい」とよく言われます。芝居をすると、声が変わってしまうので...。TSAで緒方先生に初めてお会いした時も、テレビの声と普段の声が変わらないことにびっくりしました。第一線で活躍されている方々は、自分の声をベースにしてそこで生きていらっしゃる。僕もそこに立てるよう、頑張っていきます。
※主な出演作は2018年5月の情報、インタビューは2010年に行われたものです。